医者と看護師

身体表現性障害に悩んでいる人は多い|治療のススメ

心理的要因による疾患

笑顔の男性

心理的要因による身体症状

吐き気や下痢、頭痛、腹痛などの身体的な症状が実際に現れているものの、病院での検査においては身体的な異常が特定できない状態を身体表現性障害と呼びます。症状は長期間続き、体の至る所で発生します。また痛んでいた部位が痺れに変わるなど、症状の現れ方も変化していくのが特徴です。身体表現性障害の原因は心理的な要因が大きいとされています。自身の心理的な変化に気付かず、医療機関の検査を何度も繰り返したり、医療機関を転々とする人が多いのも特徴と言えます。身体表現性障害が発症してしまうと、様々な症状により仕事や日常生活に支障をきたし、原因が分からなことが精神的ストレスともなります。男性よりも女性の発症率が高く、年齢は20代の発症がピークとされています。身体表現性障害の発症原因は、過度のストレスが大きく関わっているとされています。しかしストレスだけが原因で発症することは殆どなく、生活習慣や生活環境など様々な要因が複雑に絡み合うことで身体表現性障害は発症すると考えられています。身体表現性障害の主な症状は、痛み、胃腸症状、神経的症状の3つに分類されます。痛みは頭痛と腹痛が最も多く、続いて手や足、関節にも現れることもあります。胃腸症状とは嘔吐や吐き気、下痢、腹部の違和感などです。神経的症状が手足の痺れや足元のふらつき、声が出にくい、食事を飲み込みにくいなどの症状が現れます。これらの症状は一度治っても何度も繰り返され、また様々な症状が一度に現れるケースも少なくありません。

心理的要因による病の治療

身体表現性障害と現在分類されている疾患が、身体化障害、転換性障害、疼痛性障害、心気症、身体醜形障害の5つです。身体化障害とは痛みや胃腸性障害、神経的症状が30歳以前から続いているにも関わらず、専門的な検査を行っても身体的異常が特定できない状態を総称して呼びます。転換性障害とは随意運動機能と感覚機能に目立つ欠陥や障害があり、その原因がストレスの影響が大きいと判断された場合に診断されます。疼痛性障害とは、身体的には何も異常がないにも関わらず、激しい痛みが続いている状態です。心気症とは自身が重病にかかっていると思い込む、または重病への恐怖感を常に感じ続け、痛みや胃腸症状が発生する状態です。身体醜形障害とは自身の容姿を過度に悲観的に捉え、ストレスとなっている状態です。身体表現性障害の治療は、まずは自身に身体的な異常はないことを「納得」することが最も重要とされています。身体表現性障害に現れる症状は、患者にとってはどれも辛いものであり「異常がない」ことを受け入れること自体とても困難なのです。症状が軽い場合においては、考え過ぎずに普段通りの生活を送ることが症状改善の治療となります。精神科での治療法が薬物療法、認知行動療法、精神療法の3つが基本となります。薬物療法では、抗うつ剤または抗不安薬の内服で様子を見ます。認知行動療法とは、まずは症状が現れる、または悪化するきっかけや環境、逆に症状が改善される状況を明確にします。悪化の原因となる行動は控え、症状が改善される・緩和される行動を積極的に促していく治療法です。精神療法とは、症状の最大の原因となっているストレスを特定し、患者が抱えるストレスへの対処を図りながら症状の改善を目指す治療法です。